このギャラリーはカメラマン中村光一の作品を紹介するページです。
1972年4月、ベトナム戦争は混迷を深める中、南ベトナムの首都サイゴン近郊のタンソンニャット空港に降り立った。
当時、日本国内の報道では連日絶え間なく学生運動、ベトナム戦争のニュースが流れていた。マスコミの一方的なベトナム報道を見極める知識も無く、後は自分自身の目で見て触れて、少しでも真実を知りたいと思いベトナム行きを決意した。
戦争とは、憎しみや悲しみの渦巻く悲惨な状況を作り出す。
しかし、戦禍の中、たくましく淡々と生き抜く人々の日常を垣間見ることで、その姿に強く心を打たれた。日々さまざまな体験をするにつれ、真実とは知りたいと思えば思う程に遠ざかり、その深さは増すばかりであった。
今、遠い過去を振り返れば若さゆえ飛び込んで行ったベトナムに、自分自身が生かされ生きてきた事を実感し、何か自分に出来ることで、微力ながらベトナムに恩返しをしたいという思いに駆られるようになった。
今後は過去に撮りためたフィルムを整理しつつ、現在のベトナムも紹介していきたいと思います。 |